Ari's Blog

Reading makes me rich !

丕緒の鳥

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十二国記シリーズが十数年ぶりに出た。本編ではなく短篇集という形。「十数年ぶり」とか書くと、私が十二国記シリーズのこれまでの物語をずっと読んできたと読み取れるかもしれないが、私は十二国記シリーズを一冊も読んでいない。

amazon のレビューには 100 を超えるレビューが既に寄せられていて、みな十二国記ファンのようだ。たかだか4つの短篇集の単行本(わずか \620)に、これだけのレビューが寄せられているなんて、それだけで驚きだ。

4つの短篇集で、タイトルは以下。

  1. 丕緒の鳥
  2. 落照の獄
  3. 青条の蘭
  4. 風信

「丕緒の鳥」を読んで、慶国の物語が読みたくなったし、「落照の獄」を読んで柳国の王の全盛時の国を治める叡智を読みたくなった。今から十二国記を読み始めよう、全て読み終わる頃には新作が出ているかもしれない。

それにしてもこのファンタジーは「児童書」ではないので、かなり重たい。内容がものすごく重厚。この短篇集ですらその重厚さが十二分に伝わる。特に「落照の獄」は重たい。重たいだけでなく、答がない哲学だ。「死刑」というものに対する堂々巡りの議論。「これ!」という応えがないのだから、堂々巡りになってしまうのだ。最初は私は「そんな極悪人を更生させるなんて無理なんだから死刑しか選択肢はないじゃないか!」と読んでいたのだが、話の中の議論を読んでいるとそれが徐々に揺らいでくる。「確かにそれも間違っていない…」「法に情が入ってはいけない。自分の結論に情が入っていないと言い切れるのか?」そしてわたしも堂々巡りの議論に巻き込まれていく。

久しぶりにファンタジーの世界に入り込んで楽しむだけでなく、自身の頭の中にも入り込んで考えこむことになった一冊であった。

丕緒の鳥 十二国記 (新潮文庫)
小野 不由美
新潮社 (2013-06-26)
売り上げランキング: 912
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Written by arito

2013-10-07 @ 00:05

カテゴリー: 読書

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